LABORATORIAN

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LABORATORIANは、「研究に専念する人」という意味の戦略コンサルティングファームです。

わたしたちが目指すビジョンは、社会にとって有益な事業を開発することです。社会に有益である、つまり役に立ち、意味があるビジネスは、その時代の人々に求められる価値を持っています。社会にとって有益なビジネスを構築するには、企業の強みと、大小に関わらず社会の課題を組み合わせる必要があります。

企業の強みは、日常業務の中に隠れています。客観的にみて、価値になると判断される企業の個性は、自社ではできて当たり前と考えているために、強みとして明確な認識をされない場合が多々あります。しかし、どの企業にも必ず活かせる強みがあり、その強みが市場の価値になるとわたしたちは考えています。

社会の課題は、世の中に必要とされている社会的なニーズと定義できます。社会的なニーズは、人々が感じている「不具合」「不便」「不満」、あるいは、「〇〇がしたい」「〇〇があったら…」という願望、欲求の中に隠れています。たとえば、イタリアの偉大なデザイナー、アッキレ・カスティリオーニは次のように述べています。

路上、映画館、テレビ、そういったところで、人々のごく当たり前な身振りや慣習順応的態度、人が気にも止めないようなフォルムを、批評的な目でもって観察することを我々は学ぶのです。

……

デザインが真に問題にすべきものは、生活行為の中にある間違いや逸脱の中に見出せるはずだということなのです。

(「学生達への助言」)

人々の無意識の中にこそ、何を作るべきなのかを考えるヒントが隠れているのです。

また、企業、商品、サービスの情報を容易に手にすることができる現代においては、数ある事業の中からユーザー(消費者)に自社を選択してもらうために明確な差別化が不可欠です。

差別化をする上では、先入観や常識といった固定概念に囚われない視点も必要です。競合と同じ思考で似たようなことをしても差別化にはなりません。このことは、わたしたちのコンサルティングにおいて、とても重要です。わたしたちは、「社会の足りていないこと」を見つけ出し、それを企業の強みと結びつけてビジネスの可能性を探ります。社会の中で必要なのに不足している、不足しているがゆえに人々が困っているのであれば、そこに社会の課題があり、ニーズが存在します。その課題を確実に解決していく(不足を補う)活動を事業化することで、差別化がなされ、結果的に社会価値が生み出されます。

社会価値を持つ企業には、自然と経済価値がともないます。ハーバード大学教授マイケル・ポーター氏が提唱したCSV(Creating Shared Value)は、社会価値(社会課題の解決)と経済価値(利益)を両立させることで長期的な利益獲得を追求することを意味しています。すなわち、事業を構築する上での全ての価値判断基準は「For Profit(利益のために)」であるべきという考え方です。

前述した通り、私たちの考える社会価値とは、日常に隠れている不具合を改善したり、足りていないニーズに応えるなど、些細であっても世の中から必要とされることを意味します。企業の経営にも自然の摂理が働いていて、本当に必要とされる事業であれば必然的に経済価値(利益)がともないます。