さささ 和晒ロール

昔ながらの和晒を、現代の暮らしの中での使いやすいロールタイプにデザイン

1911年に創業し、100年以上の歴史を持つ株式会社武田晒工場は、綿織物（小巾、広巾、ロ－ルタオル）の精練・晒加工、繊維製品の製造・加工・販売を行っている企業です。

弊社が商品開発・プロデュースに携わり、伝統の和泉和晒を手がけてきた同工場の技術と製品を活かした新ブランド「さささ和晒ロール」を立ち上げました。

ブランディングにおいて企画・開発したのは、「毎日の暮らしで さっと 使える」をコンセプトにしたこれまでにないロールタイプの和晒です。
和晒は、丈夫で吸水性に富み、洗って繰り返し使えるサスティナブルな道具です。和晒そのもののエコロジカルな特性に加え、武田晒工場の晒加工の工程では、化学薬品、水、エネルギーを最小限に抑えた生産体制をとっています。環境に配慮した製品や丁寧な暮らし方が注目を集めている現代に即した商品として展開できる可能性を強みと判断し、和晒を活用した提案を行いました。また、和晒を新たに生活道具として提案することは、大阪府堺市の伝統工芸の魅力を伝え、技術とともに昔ながらの道具を後世に残していく社会的価値も合わせて持っています。

従来の一般的な和晒の商品の多くは、長い晒生地を畳んだ状態で販売していました。こうした形状では、用途をイメージしにくく、現代の日常生活に浸透しづらいという課題がありました。
「さささ和晒ロール」は、形状をキッチンペーパー等で馴染みのあるロール型に設計し、ミシン目を入れて切りやすくすることで、日常で「さっと」使いやすいかたちを実現しました。
さらに、現代の家事、掃除でより便利に使えるようにするためには、和晒ロールを使う環境設備も必要と考え、専用のスタンドとホルダーの商品開発を行いました。軽量で移動がしやすく家のどこにでも設置できるスタンドタイプ、いつも手の届く場所にネジ等を使わずにしっかりと固定できるホルダータイプの2種の設置ツールは、和晒ロールを継続して利用してもらうためにも重要な役割を果たします。

「さささ和晒ロール」は、日本で使われてきた道具に、ロール型、ミシン目入りという新しい使い方の価値をデザインしたことが評価され、2020年度グッドデザイン賞、グッドデザイン・ベスト100、グッドフォーカス賞［技術・伝承デザイン］、2021年 Golden Pin Design Award(金點設計獎)を受賞しました。

2021 Golden Pin Design Award(金點設計獎 2021)
https://www.goldenpin.org.tw

GOOD DESIGN AWARD 2020
グッド・フォーカス賞［技術・伝承デザイン］
https://www.g-mark.org/award/describe/50142?locale=ja

グッドデザイン・ベスト100
https://www.g-mark.org/activity/2020/best100.html

さささ 和晒ロール 公式Webサイト
https://sa-sa-sa.jp/